ファッションブランドのまとめ

告白すれば、スーツを着て一日を狂ったように働くのは実はあまりにも厳しい。そのくらい特別な力のあるスーツなのだ。美意識の高い、きっちりと主張する力がある。これも久々に唸った。スーツに頼りすぎるべからず。でもいざというときに頼れる存在。私のなかでスーツは、だから日常と「いざ」のスーツは別々にある。「いざ」のスーツは自分を予想外な自分にすら見せてくれる力にあふれている特別なもの。それが今回選んだクラシックスーツだ。これまで憲外なほどに敬遠してきた「完成されすぎた」「スーツらしい」スーツである。なぜ遠ざけてきたか。自分のあり方が負けてしまいそうな力があって、「らしく」なれないと思ったから。でも違うね。こういうスーツの驚くほどの品格と力は味方なのだと私は恐れ入った。クリントン前大統領にインタビューしたとき、私はアメリカのデザイナーがいいと思って、カルバン・クラインのスーツを着た。それがパンツスーツだったことで、共にインタビューにあたった木村太郎さんからは「あーあ、あれがスカートだったらな」とひんしゅくを買ったが、これほどさように何を着るかは女に与えられた戦略的兵器である。

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